定款作成の代行はどこに頼む?【完全ガイド】依頼先ごとの料金とサービスを徹底比較

会社の設立準備で重要な定款作成。

「誰に代行を依頼すれば良いのだろう」「費用はいくらかかるのか」とお悩みではありませんか。

本記事では、定款作成を依頼できる司法書士や行政書士など4つの専門家について、料金相場からサービス内容までを徹底比較します。

結論として、最適な依頼先は会社設立の目的や設立後のサポートへの期待によって異なります。

この記事を読めば、あなたに最適な専門家が明確になり、費用を抑えつつスムーズに会社を設立する方法がわかります。

定款作成の代行を依頼できる専門家は4種類

定款作成の代行は、法律や税務の専門家に依頼するのが一般的です。

それぞれに得意分野や対応範囲が異なるため、ご自身の状況に合わせて最適な依頼先を選ぶことが重要です。

ここでは、定款作成を依頼できる代表的な4種類の専門家について、その特徴を詳しく解説します。

司法書士

司法書士は「登記の専門家」です。

会社を設立するには、定款を作成・認証した後、法務局で「会社設立登記」を申請する必要があります。司法書士は、この登記申請を代理できる唯一の専門家(弁護士を除く)です。

そのため、定款作成から公証役場での認証、法務局への登記申請まで、会社設立に関する手続きをワンストップで依頼できるのが最大のメリットです。

手続き全体を丸投げしたい方や、とにかく手間をかけずにスムーズに会社を設立したい方に最もおすすめの依頼先と言えるでしょう。

  • 得意分野:会社設立登記、役員変更登記などの商業登記全般
  • 特徴:定款作成から登記申請まで一貫して代行可能。手続きが最もスムーズに進む。
  • こんな人におすすめ:
    • 会社設立の手続きをすべて専門家に任せたい方
    • 本業の準備に集中し、手続きの手間を最小限にしたい方

行政書士

行政書士は「許認可申請の専門家」です。

官公署(役所など)に提出する書類作成のプロフェッショナルであり、定款作成の代行も業務として行うことができます。

特に、建設業、飲食業、古物商、運送業など、事業を始めるにあたって許認可が必要な業種の場合に非常に頼りになる存在です。

許認可の要件を満たすためには、定款の「事業目的」に特定の文言を正確に記載する必要があるため、許認可申請を見据えた適切な定款作成をサポートしてくれます。

ただし、行政書士には登記申請の代理権がありません。

そのため、登記申請は自分で行うか、行政書士が提携している司法書士に別途依頼する必要があります。

  • 得意分野:許認可申請書類の作成、定款作成
  • 特徴:許認可が必要な事業の会社設立に強い。事業目的に関する的確なアドバイスが期待できる。
  • こんな人におすすめ:
    • 建設業、飲食業、古物商など、許認可が必要な事業で会社を設立する方
    • 許認可申請と会社設立を並行して進めたい方

税理士

税理士は「税務の専門家」です。会社設立後の税務申告や節税対策、会計業務をサポートします。

多くの税理士は、設立後の「税務顧問契約」を前提として、会社設立の代行サービスを提供しています。
その場合、定款作成や会社設立の代行手数料を無料または非常に安価に設定しているケースが多いのが大きな魅力です。

資本金の額や決算月の設定、役員報酬の決め方など、税務的な観点から有利になるようなアドバイスを受けながら会社を設立できます。

なお、税理士自身は定款作成や登記申請の代理はできないため、提携している司法書士や行政書士が実務を行うのが一般的です。

  • 得意分野:税務相談、節税対策、資金調達支援、会計業務
  • 特徴:設立後の税務顧問契約とセットで、設立費用を抑えられる場合がある。創業融資の相談も可能。
  • こんな人におすすめ:
    • 会社設立後の税務や経理もまとめて専門家に相談したい方
    • 設立にかかる初期費用をできるだけ抑えたい方
    • 創業融資の利用を検討している方

弁護士

弁護士は「法律問題全般の専門家」です。

もちろん定款作成や会社設立手続きの代行も可能ですが、他の専門家と比べて費用が高額になる傾向があります。

弁護士への依頼が適しているのは、複数の企業が共同で会社を設立する場合の株主間契約や、特殊な種類株式(黄金株など)の発行、将来的なM&Aや事業承継を見据えた機関設計など、法的に複雑で高度な知識が求められるケースです。

将来起こりうる法的なトラブルを未然に防ぐための、盤石な定款を作成したい場合に最適な相談相手となります。

一般的な株式会社や合同会社の設立であれば、弁護士に依頼するのはオーバースペックとなることが多いでしょう。

  • 得意分野:契約書作成、紛争予防・解決、高度な法務アドバイス
  • 特徴:複雑な機関設計や特殊な株式の発行など、法的に難易度の高い会社設立に対応できる。
  • こんな人におすすめ:
    • スタートアップで複雑な資金調達やストックオプションの設計が必要な方
    • 複数の共同経営者間で、法的に詳細な取り決めをしておきたい方
    • 将来の事業売却(M&A)や事業承継を視野に入れている方
会社設立の代行費用実質0円、個人事業主とのメリットデメリット流れと手順

【一覧表で比較】定款作成の代行を依頼できる専門家ごとの料金とサービス内容

定款作成の代行を依頼できる専門家は、司法書士、行政書士、税理士、弁護士の4種類です。

それぞれに得意分野や料金体系、提供するサービス内容が異なります。

どの専門家に依頼するのが最適か判断するために、まずはそれぞれの特徴を比較してみましょう。

ここでは、依頼先ごとの料金相場と具体的なサービス内容を一覧表で分かりやすく解説します。

ご自身の状況に合った専門家を見つけるための参考にしてください。

依頼先ごとの料金相場を比較

定款作成から会社設立までにかかる費用は、専門家への報酬と、公証役場や法務局で支払う実費(法定費用)の合計です。

専門家への報酬は、依頼する範囲や会社の形態(株式会社か合同会社か)によって変動します。

特に、電子定款に対応している専門家に依頼すれば、紙の定款で必要になる収入印紙代4万円が不要になるため、総費用を大きく抑えることが可能です。

以下は、株式会社設立における一般的な料金相場を比較した表です。

依頼先定款作成・認証の代行費用(報酬)設立登記まで含めた費用(報酬)特徴
司法書士5万円~10万円程度
(登記とセットが一般的)
5万円~15万円程度会社設立登記までワンストップで依頼可能。最も一般的な依頼先。
行政書士3万円~8万円程度不可(提携司法書士に依頼)定款作成と許認可申請を同時に進めたい場合に有利。
税理士5万円~10万円程度
(顧問契約で無料の場合も)
不可(提携司法書士に依頼)設立後の税務顧問契約を前提に、設立手数料を割引・無料にしていることが多い。
弁護士10万円~30万円程度不可(提携司法書士に依頼)事業の適法性チェックなど、複雑な法的検討が必要な場合に依頼。費用は高め。

※上記はあくまで目安です。報酬額は事務所の方針や依頼内容によって異なります。
※合同会社の場合、公証役場での定款認証が不要なため、株式会社の設立よりも5万円程度安くなります。

依頼先ごとのサービス内容を比較

料金だけでなく、サービス内容の違いを理解することが、失敗しない専門家選びの鍵となります。

例えば、会社設立登記は司法書士の独占業務であり、許認可申請は行政書士の独占業務です。

また、設立後の税務や資金調達を見据えるなら税理士が、法的なリスクを徹底的に排除したいなら弁護士が適しています。

ご自身の事業目的や、設立後にどのようなサポートを期待するかを明確にし、最適なパートナーを選びましょう。

依頼先主なサービス内容得意分野・強み設立後の主なサポート
司法書士定款作成・認証、会社設立登記申請、類似商号調査会社設立登記まで一貫して代行可能。法的に正確・スムーズな会社設立手続き。役員変更登記、本店移転登記、増資(募集株式発行)登記など、法務局への各種登記手続き。
行政書士定款作成・認証、事業目的の適法性確認、各種許認可申請建設業、飲食業、古物商など、事業開始に許認可が必要な場合の申請代行に強い。許認可の更新手続き、事業年度終了報告書の作成、各種契約書の作成支援。
税理士定款作成、資本金や役員報酬の相談、創業融資のサポート節税を考慮した機関設計や決算期の設定など、税務・会計面からのアドバイス。税務顧問、記帳代行、決算申告、年末調整、税務調査対応、資金繰り相談。
弁護士定款作成、事業スキームの適法性チェック、株主間契約書の作成新規事業や複雑な事業モデルの法的リスクの洗い出しと対策。紛争予防。法律顧問、契約書のリーガルチェック、トラブルや訴訟への対応、債権回収。

このように、各専門家が提供するサービスは多岐にわたります。

定款作成という入口だけでなく、会社設立後の事業運営まで見据えて、どの専門家のサポートが最も自社にメリットをもたらすかを総合的に判断することが重要です。

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定款作成の代行を専門家に依頼するメリットとデメリット

定款作成を専門家に代行してもらうか、それとも自分で挑戦するかは、多くの起業家が最初に直面する悩ましい問題です。

専門家に依頼すれば費用がかかりますが、それ以上に大きなメリットを享受できるケースも少なくありません。

ここでは、代行を依頼するメリットとデメリットを具体的に解説します。

両者を天秤にかけ、ご自身の状況に最適な選択をするための判断材料としてください。

代行を依頼するメリット

専門家に定款作成を依頼するメリットは、単に「楽ができる」というだけではありません。

時間、コスト、そして事業の将来性という観点から、主に3つの大きなメリットが挙げられます。

本業に集中できる時間を確保できる

会社設立の時期は、事業計画のブラッシュアップ、資金調達、取引先との交渉、オフィスの準備など、創業者自身が取り組むべき重要なタスクが山積みです。
このような状況で、慣れない定款作成に時間を費やすのは大きな負担となり得ます。

定款作成には、会社法をはじめとする専門知識のインプット、必要書類の収集、そして公証役場とのやり取りなど、煩雑で時間のかかる手続きが伴います。
これらの複雑な手続きを専門家に一任することで、創業者は貴重な時間を本業の立ち上げ準備に集中させることができます。
事業の成功確率を高める上で、この「時間の創出」は費用以上の価値を持つと言えるでしょう。

電子定款なら印紙代4万円が節約できる

株式会社の定款を紙で作成する場合、収入印紙代として4万円を支払う必要があります。
しかし、「電子定款」という形式で作成すれば、この印紙代が不要になります。

ただし、個人で電子定款を作成するためには、マイナンバーカード、ICカードリーダーライタ、そしてPDFファイルに電子署名を行うための専用ソフト(Adobe Acrobatなど)を準備する必要があり、数万円の初期投資と複雑な設定作業が発生します。

一方、専門家は電子定款を作成するための設備を整えているため、依頼者は追加の設備投資なしで印紙代4万円を節約できます。
例えば、専門家への代行手数料が5万円だった場合、印紙代4万円が節約できるため、実質的な負担は1万円で済むことになります。
これは、代行を依頼する上で非常に大きな金銭的メリットです。

作成方法印紙代専門家への手数料実質的な費用
自分で作成(紙定款)40,000円0円40,000円
専門家に代行依頼(電子定款)0円50,000円(例)50,000円 – 40,000円 = 10,000円(例)

会社設立後の経営相談も可能

定款作成は会社設立のゴールではなく、あくまでスタートラインです。
事業を運営していく中では、税務、法務、労務、許認可の更新など、さまざまな専門知識が必要な場面に直面します。

定款作成をきっかけに信頼できる専門家との関係を築いておくことで、設立後も継続的なサポートを受けやすくなります。
例えば、税理士であれば税務顧問として節税対策や資金繰りの相談ができますし、司法書士や行政書士であれば役員変更登記や許認可申請の際にスムーズに依頼できます。
将来にわたって事業を支える心強いパートナーを見つけられる点は、代行依頼の隠れたメリットと言えるでしょう。

代行を依頼するデメリット

多くのメリットがある一方で、専門家への依頼には無視できないデメリットも存在します。

事前に把握し、納得した上で依頼を検討することが重要です。

専門家への依頼費用がかかる

最も明確なデメリットは、専門家への代行手数料(報酬)が発生することです。
依頼先やサービス内容によって異なりますが、一般的に数万円から十数万円程度の費用がかかります。
これは、すべての手続きを自分で行えば発生しないコストです。

ただし、前述の通り、株式会社の設立においては電子定款の活用により印紙代4万円が節約できるため、専門家への手数料が実質的に相殺される、あるいは大幅に軽減されるケースも少なくありません。
最終的には、手続きにかかる手間や時間、そして専門家による正確性や安心感を「費用」で買う価値があるかどうかを、ご自身の事業計画や資金状況と照らし合わせて判断することになります。

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定款作成の代行依頼先の選び方 失敗しないための5つのポイント

定款作成の代行を依頼する専門家は、司法書士、行政書士、税理士、弁護士と多岐にわたります。

それぞれに得意分野や料金体系が異なるため、どの専門家に依頼すれば良いか迷ってしまう方も少なくありません。

会社設立は事業のスタートラインです。ここでつまずかないためにも、自分に最適なパートナーを見つけることが重要です。

ここでは、専門家選びで失敗しないための5つのポイントを詳しく解説します。

会社設立の目的に合わせて選ぶ

まず最初に考えるべきは、「何のために会社を設立し、設立後に何をしたいのか」という目的です。

あなたの目的によって、最適な専門家は異なります。

例えば、「とにかく早く、安く会社を設立したい」という場合と、「許認可の取得や融資も視野に入れている」という場合では、選ぶべき専門家は変わってきます。

以下の表を参考に、ご自身の目的に合った依頼先を検討してみてください。

会社設立の目的おすすめの専門家選ぶべき理由
とにかく早く・安く設立したい行政書士・司法書士会社設立手続きに特化している事務所が多く、比較的リーズナブルな料金でスピーディーに対応してもらえます。
設立登記まで一括で任せたい司法書士定款作成から法務局への登記申請まで、すべての手続きをワンストップで依頼できます。
登記は司法書士の独占業務です。
建設業や飲食業などの許認可も必要行政書士許認可申請のプロフェッショナルです。
定款の事業目的に許認可取得を見据えた適切な文言を盛り込むなど、専門的なアドバイスが期待できます。
設立後の節税や資金調達を重視したい税理士税務の観点から最適な役員報酬の設定や資本金の額をアドバイスしてくれます。
顧問契約とセットで設立手数料が割引になるケースも多いです。
法的なリスクを避けたい・複雑な組織にしたい弁護士複数の出資者がいる場合の株式比率や、特殊な種類株式の発行など、法的な論点が多い複雑な定款を作成する場合に適しています。

料金体系の明確さで選ぶ

専門家を選ぶ上で、料金体系の明確さは非常に重要な判断基準です。

「代行手数料0円」といった魅力的な広告をよく見かけますが、その内容をしっかり確認する必要があります。

見積もりを取る際には、どこまでが基本料金に含まれ、何が追加料金になるのかを必ず確認しましょう。

例えば、基本料金には定款作成のみが含まれ、公証役場での認証手続きや登記申請は別途費用がかかるケースがあります。

また、電子定款に対応しているかどうかも重要です。

対応していない場合、収入印紙代4万円が余分にかかってしまいます。

後から「こんなはずではなかった」と後悔しないためにも、以下の点を確認し、最終的に「総額でいくらかかるのか」を把握した上で依頼先を決定してください。

  • 基本料金に含まれるサービス範囲(定款作成、認証、登記など)
  • 追加料金が発生する条件(事業目的の追加、現物出資など)
  • 実費(公証人手数料、登録免許税など)の取り扱い
  • 電子定款への対応可否

株式会社か合同会社かで選ぶ

設立したい会社形態が「株式会社」なのか「合同会社」なのかによっても、専門家選びのポイントは変わります。

株式会社を設立する場合

株式会社の設立には、作成した定款を公証役場で認証してもらう「定款認証」という手続きが必須です。
この手続きは個人で行うことも可能ですが、手間と時間がかかります。そのため、株式会社の設立は専門家に依頼するメリットが大きくなります。
特に、電子定款に対応している司法書士や行政書士に依頼すれば、紙の定款で必要になる収入印紙代4万円が不要になるため、結果的に費用を抑えられることがほとんどです。
登記申請まで一貫して任せたい場合は、司法書士が最もスムーズです。

合同会社を設立する場合

合同会社は、株式会社と違って公証役場での定款認証が不要です。
そのため、手続きが比較的シンプルで、費用も安く抑えられます。
しかし、定款が不要なわけではなく、法務局への登記申請時には必ず必要になります。
合同会社の定款は、社員(出資者)間のルールを定める重要な書類です。利益の配分や業務執行権など、後々のトラブルを防ぐためにも、専門家のアドバイスを受けながら作成することをおすすめします。
費用を抑えつつ専門的なサポートを受けたい場合は、合同会社設立の実績が豊富な行政書士や司法書士が適しています。

設立後のサポート内容で選ぶ

会社設立はゴールではなく、事業のスタートです。

設立手続きだけでなく、その後の事業運営まで見据えたパートナーとして専門家を選ぶという視点も非常に重要です。

例えば、税理士に依頼すれば、設立後の税務顧問や決算申告、日々の記帳代行まで継続してサポートしてもらえます。

多くの税理士事務所では、顧問契約を前提とすることで、会社設立の代行手数料を割引、あるいは無料にしている場合があります。

長期的な視点でコストを考えるなら、非常に魅力的な選択肢と言えるでしょう。

同様に、司法書士であれば役員変更や増資といった将来発生する商業登記の相談ができますし、行政書士であれば許認可の更新手続きや契約書作成のサポートが期待できます。

設立後の事業展開をイメージし、どのようなサポートが必要になりそうかを考えた上で、最適な専門家を選びましょう。

オンラインでの対応可否で選ぶ

近年、事務所に訪問することなく、メールやWeb会議システム(Zoomなど)を活用して手続きを完結できるオンライン対応の専門家が増えています。

オンライン対応の最大のメリットは、場所を選ばずに全国どこからでも依頼できる点です。
また、移動時間やコストを削減でき、手続きがスピーディーに進む傾向があります。

料金も、実店舗を持たない分、比較的安価に設定されていることが多いです。

一方で、「重要なことなので直接会って相談したい」「細かなニュアンスを対面で伝えたい」という方には、オンライン完結型は不向きかもしれません。

自分が希望するコミュニケーション方法と、専門家が提供するサービス形態が合致しているかを確認することが、スムーズな手続きと納得のいく会社設立につながります。

まずは無料相談などを利用して、担当者との相性やコミュニケーションの取りやすさを確認してみるのがおすすめです。

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定款作成の代行を依頼する具体的な流れ

定款作成の代行を専門家に依頼した場合、どのような流れで手続きが進むのでしょうか。

一般的には、相談から会社設立登記の完了まで、専門家が主導して手続きを進めてくれます。

依頼者は必要な情報の提供と書類の準備を行うだけで、複雑な手続きから解放されます。

ここでは、依頼から会社設立までの具体的なステップを5つに分けて詳しく解説します。

無料相談と見積もり依頼

まず、最初のステップは依頼を検討している専門家への相談です。

多くの事務所では無料相談を実施しています。この段階で、設立したい会社の概要(事業目的、商号、資本金の額、役員構成など)を伝え、どのようなサポートが受けられるのか、費用は総額でいくらかかるのかを確認します。

このとき、複数の専門家に相談し、サービス内容と料金体系を比較検討することが、後悔しない依頼先選びの重要なポイントです。

見積もりでは、定款作成費用や登記申請代行手数料だけでなく、公証役場や法務局で必要となる実費(定款認証手数料、登録免許税など)がすべて含まれているかを確認しましょう。

必要書類の準備と提出

正式に依頼する専門家が決まったら、契約を締結し、定款作成と会社設立登記に必要な書類を準備します。

専門家から必要書類のリストが提示されるので、それに従って準備を進めましょう。

一般的に必要となる書類は以下の通りです。

書類の種類準備する人備考
発起人全員の印鑑証明書発起人発行から3ヶ月以内のものが必要です。
役員(取締役など)全員の印鑑証明書役員に就任する人発起人が役員を兼ねる場合は1通で構いません。
役員(取締役など)全員の本人確認書類役員に就任する人運転免許証やマイナンバーカードのコピーなど。
会社の印鑑(実印・銀行印・角印)依頼者登記申請までに作成しておく必要があります。

特に、印鑑証明書には有効期限(発行から3ヶ月以内)があるため、専門家と相談しながら適切なタイミングで取得するように注意してください。

書類の準備と並行して、会社の基本情報(事業目的の詳細、本店の具体的な住所など)に関するヒアリングが専門家によって行われます。

定款案の作成と内容確認

ヒアリング内容と提出された書類を基に、専門家が定款の原案を作成します。

作成された定款案がメールやチャットツールなどで送られてくるので、内容を隅々まで確認します。

特に以下の項目は、会社の根幹に関わる重要な部分なので、念入りにチェックしましょう。

  • 商号(会社名)
  • 本店所在地
  • 事業目的
  • 資本金の額
  • 発起人の氏名・住所
  • 役員構成
  • 事業年度

もし修正したい点や疑問点があれば、遠慮なく専門家に伝えてください。

事業目的は、将来的に展開する可能性のある事業も見据えて、網羅的に記載しておくことが重要です。

許認可が必要な事業を行う場合は、その要件を満たす文言になっているかもしっかり確認しましょう。

双方が内容に合意できたら、定款の完成となります。

公証役場での定款認証(株式会社の場合)

完成した定款は、その内容が法的に正当な手続きで作成されたことを証明してもらうため、公証役場で「認証」を受ける必要があります。

ただし、この定款認証手続きは株式会社の設立時にのみ必要で、合同会社の場合は不要です。

この認証手続きは、通常、依頼した専門家が代理人としてすべて行ってくれます。

依頼者自身が公証役場へ出向く必要はありません。

専門家に依頼した場合、多くは「電子定款」で認証を受けるため、紙の定款で必要となる収入印紙代4万円が不要になり、設立費用を節約できるという大きなメリットがあります。

法務局への会社設立登記

定款認証が完了したら、いよいよ最終ステップである法務局への会社設立登記申請です。

この登記申請も、司法書士などの専門家がオンラインまたは窓口で代理申請してくれます。

資本金の払込証明書の作成など、登記に必要なその他書類も専門家の指示に従って準備します。

法務局に登記申請書を提出した日が、会社の「設立日」となります。

特定の日を設立日にしたい場合は、事前に専門家とスケジュールを綿密に調整しておくことが不可欠です。

登記申請から1週間~10日ほどで登記が完了し、会社の登記簿謄本(履歴事項全部証明書)や印鑑証明書が取得できるようになります。

これをもって、会社設立の一連の手続きはすべて完了です。

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定款作成の代行に関するよくある質問

定款作成の代行を検討する際に、多くの方が抱く疑問についてQ&A形式で解説します。

専門家への依頼をスムーズに進めるための参考にしてください。

自分で定款を作成するのは難しいですか

結論から言うと、ご自身で定款を作成することは不可能ではありません。

しかし、会社法に関する専門知識が必要であり、多くの時間と手間がかかるため、難易度は高いと言えます。

定款には、必ず記載しなければならない「絶対的記載事項」のほか、記載がないと効力が生じない「相対的記載事項」、任意で定められる「任意的記載事項」があります。

これらのルールを正確に理解し、ご自身の会社の状況に合わせて適切な内容を盛り込まなければなりません。

特に、事業目的は適法性や明確性が求められるなど、細かな規定が多く存在します。

万が一、作成した原始定款に不備があった場合、公証役場での認証が受けられなかったり、最悪の場合は会社設立そのものが無効になったりするリスクもあります。

費用を抑える目的で自作に挑戦する方もいますが、確実性と時間を優先するなら、専門家への代行依頼が賢明な選択です。

定款作成の代行費用を安く抑える方法はありますか

専門家への代行費用は、いくつかの工夫によって抑えることが可能です。

賢く依頼先を選び、コストを最適化しましょう。

電子定款に対応している専門家に依頼する

最も効果的な節約方法は、電子定款で作成することです。
紙の定款では必須となる収入印紙代4万円が、電子定款の場合は不要になります。
多くの専門家は電子定款の作成環境を整えているため、代行を依頼することで、専門家への報酬を支払っても結果的にご自身で紙の定款を作成するより安くなるケースがほとんどです。

複数の専門家から相見積もりを取る

定款作成や会社設立の代行料金は、依頼する専門家や事務所によって異なります。
そのため、最初から一社に絞らず、複数の専門家(最低2〜3社)に相談し、相見積もりを取ることをおすすめします。
サービス内容と料金を比較検討することで、ご自身の予算やニーズに最も合った依頼先を見つけられます。

必要なサービス範囲を明確にして依頼する

会社設立の代行サービスは、「定款作成・認証のみ」「設立登記まで一括」「設立後の顧問契約もセット」など、様々なパッケージが用意されています。
どこまでのサポートを依頼するかによって費用は大きく変動します。
自分に必要なサポート範囲を事前に明確にし、余分なサービスが含まれていないプランを選ぶことで、費用を適切にコントロールできます。

税理士の「設立手数料0円」プランを検討する

一部の税理士事務所では、設立後の顧問契約を前提として、会社設立の代行手数料を無料または格安に設定している場合があります。
設立後の経理や税務相談も考えている方にとっては魅力的な選択肢です。
ただし、顧問契約が必須条件となるため、契約期間や月額費用なども含めて長期的な視点で検討することが重要です。

電子定款とは何ですか

電子定款とは、従来のように紙で作成・印刷するのではなく、PDFなどの電子データで作成し、作成者の電子署名を付与した定款のことです。

法務省のオンラインシステムを通じて公証人の認証を受けることで、紙の定款と全く同じ法的効力を持ちます。

個人で電子定款を作成するには、ICカードリーダライタや専用のPDF作成ソフト、電子証明書の取得などが必要となり、手間と初期費用がかかります。

しかし、会社設立を代行する専門家の多くはこれらの設備を整えているため、依頼者は手間をかけることなく電子定款のメリットを享受できます。

電子定款と紙の定款の比較

電子定款と紙の定款には、主に以下のような違いがあります。

項目電子定款紙の定款
収入印紙代不要40,000円
作成方法PCで作成しPDF化PC作成後に印刷・製本
認証方法オンライン申請または公証役場へ出向く公証役場へ出向く
保管方法データで保管(CD-ROMなど)紙の原本を保管
個人での作成難易度高い(専用ソフト・機器が必要)比較的容易(知識は必要)

上記のように、電子定款の最大のメリットは印紙代4万円が節約できる点です。

専門家に代行を依頼すれば、個人で対応する際のデメリットを解消しつつ、コスト削減という大きなメリットだけを受けられます。

まとめ

定款作成の代行は、司法書士、行政書士、税理士、弁護士といった専門家に依頼できます。

専門家ごとに料金やサービス内容、得意分野が異なるため、ご自身の目的に合った依頼先を選ぶことが失敗しないための結論です。

例えば、設立登記まで一括で任せたいなら司法書士、許認可申請も必要なら行政書士、税務顧問も考えているなら税理士が適しています。

専門家に依頼すれば、電子定款の利用で印紙代4万円を節約できるという金銭的なメリットもあります。

まずは無料相談を活用し、信頼できる専門家を見つけましょう。

会社設立の代行費用実質0円、個人事業主とのメリットデメリット流れと手順
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